言葉の煙霞

言葉は、無限の可能性を秘めている。

かみつき猫のラプソディー

1.空のブランコ②~ラピアライズの亡霊~

1.空のブランコ②~ラピアライズの亡霊~ 「ラピアライズの亡霊?」 姫様が弾んだ声を出す。心なしか、瞳も輝かせている気がする。「あぁ」唇から酒をこぼすように呟きながら、マスターが頷く。「この地には昔から、亡霊、小人(こびと)の精、竜(ドラゴン)の…

1.空のブランコ①~アイガースカイの街にて~

――この物語を、私の大切な人へ捧ぐ。 1.空のブランコ①~アイガースカイの街にて~ 長いトンネルを抜けると、雲の海が広がった。切り立った崖がまるで、巨大なグラスの縁(ふち)に見え、雲が注がれた飲み物のようだった。スプーンを使えば、そのまますくって…

第一章 おとぎ話編 プロローグⅠ~夏が終わる七日前~

第一章 おとぎ話編 プロローグⅠ~夏が終わる七日前~ 記憶は定かではない。 確かあれは、姫様が父上の大事なコーヒーカップを割った日だった。母上との大事な結婚の記念の品。それを姫様は割ってしまったのだ。暑い夏の日だったな。いや、もう夏も終わりそう…

かみつき猫のラプソディー

おてんば姫のティアと、からくり兵のペテロと、かみつき猫のラプソディーが紡ぐ「感情」と「記憶」と「情景」をテーマにした物語。 ファンタジーですが、現実っぽい、曖昧な物語を目指す。 なぜなら、記憶は曖昧だから。 更新は猫のように気まぐれです。なん…