言葉の煙霞

言葉は、無限の可能性を秘めている。

2020-07-03から1日間の記事一覧

世界が少しでも(プロット版)

世界が少しでも 南関東中央大学の文学部で社会思想を専攻する南春香は、三年生の秋頃から周りの人たちに流されるまま、就職活動を始める。 就職セミナー、インターンシップ、企業訪問、そして、エントリーシート。 面接に向けて、自己分析を進めていくうちに…

世界が少しでも【1.春の前②】

1.春の前② 乾杯という掛け声とともに、グラスと氷のぶつかる音が軽やかに鳴り響き、わたしは我に返った。季節外れの風鈴があちこちにぶら下がっているようだった。 「就職おめでとう」 学生たちの明るい声が耳の奥へ滑り込んでくる。場の雰囲気とは裏腹に…