言葉の煙霞

言葉は、無限の可能性を秘めている。

◆集英社コバルト文庫・短編小説新人賞に応募しています。

まだまだ修行中ですが、集英社様のコバルト文庫・短編小説新人賞に応募しています。 去年の4月から応募を始めて、そろそろ1年が経ちます。 ここでは『もう一歩』となった作品をまとめてます。 人並みに読める作品となっているはずですので、お時間が許す限…

陽だまりのたんぽぽ

とんぼが飛んでいるのを見たときに思ったこと。 「昆虫って何考えてんだろう?」 柔らかい風が吹いて、空高く舞い上がって、「人間って、どうして空を飛ばないんだろう」とか彼らは思っているんだろうか。 あの目で。 あの体で。 くもの巣にそのとんぼが引っ…

深淵に届け。

こんにちは。 自分探しが大好きな理系人間の真辺陽太です。 この一か月、時間が許される中、純文学や過去の受賞作品の小説を読み、自分が書いた物語に足りないものをつらつらと書き出していました。 その数が、実に多いこと多いこと。まだまだ未熟な私です。…

あの海を越えても。

あの海を越えても。 神社で買った小さなお守りは、ひどく重かった。震える手で握り締めようとしたが、指に力が入らない。まるで磁石のような力に包まれているみたいだった。それとも、私の指が握り締めることを拒否しているのだろうか。 五百円玉のお釣りを…

2020年を振り返って。

『Dans la vie on ne regrette que ce qu'on n'a pas fait. (人生において、人は何かをしなかったということ以外に後悔するものではない。)』 これ、私の好きな言葉の一つです。 フランス人作家のジャン・コクトーという方の言葉。 さて、今年はいろいろな…

冬春夏、やがて秋に染まりし

恋吹雪(れんふぶき) 「浅はかでした。」 呟いた涙は戻らない。 今日も降り続ける。 あなたへと吹きすさぶ未練 冷たい恋慕。 会いに行くふりをして 傷つけた愛しさは なれの果て 拾い集めても 目に見えるのはぞんざいな愛の証 消えるように響く時雨の足音 …

コンタクトレンズ式彼女

俺は彼女を選べる。 昔から彼女に不自由しなかったし、まるでコンタクトレンズを交換するかのように、常に新しい出会いを欲していた。 付き合うってなんだろう。好きってなんだろう。 そんなことを少しだけ考えるお話です。 「あなたは『好き』を手入れして…

スカイ・ノット・ツリー

僕は写真を撮ることが日常だった。でも、拓哉の何気ない一言で、その日常が曇り始める。 そんな中、高校の修学旅行が迫っていた。行先は東京。いつもと違う日常に、挨拶すらしたことがないクラスメート・月浦水奈という存在が紛れ込むことで、僕らの非日常が…

☆012.独身のままでもいいじゃない!

「知ってるか? 子供を三人産んだら、月に六万円もらえるかもしれないぞ」 金曜日、やや混雑した電車の中。つり革に掴まらず、扉に寄りかかっていてスマホで今日のニュースを読んでいると、高梨真一の耳にそんな声が届いた。視線だけちらりと横に向けると、…

夜遊びコンテストvol2に参加してみたよ。

monogatary.com様が主催する、『お題「【YOASOBI】東京、二人の波形」』に物語を投稿しました。 『始まらない恋』と言うものを描いています。 自己完結型の恋と言っても良いです。 文字数は約一万文字。 もやもやした気持ちになりたい人は、読んでみてくださ…

エモさ(もののあはれ)に音楽を推す。

今、小説をひたすら執筆していて、ブログが全く更新されないのもアレなんで、趣味の記事を書く。 自分の好きな音楽を、勝手に推して、皆さんにエモさへのわかりみを深くしてもらうものだ。 これって、創作に重要だと思うのです。 女性シンガーが好きな人は、…

二次創作置場

**注意** 本記事は、吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)氏の大人気漫画『鬼滅(きめつ)の刃』の設定を拝借し、筆者が勝手に二次創作しようと設定を書き連ねたものです。 著作権の問題もあるので、完全なる趣味とご理解ください。 ****** ■■鬼滅の刃・北…

Your Letter

――あなたが置き忘れた気持ちは、なんですか? 2,000文字の短編ですよ。5分で読めますよ。 昔、アップしてたものを、タイトルと中身を少し改稿して、ここでもアップします。 ********* 「郵便です」 無愛想な表情をした郵便配達の男が、今日もやってきた。 …

はりねずみと君に

2,000文字の短編です。家事・育児の合間に書いたものです。 詞先小説という、私が勝手に作ったジャンルの物語です。数年前に作った詩の世界を小説にしてみました。 『「この世界には、痛みが感じない世界もある」この話は、そのことに出会った、ある夏…

こぼれた愛に、コロネーション

愛に一度溺(おぼ)れると、心が渇望したとき、身体に染み付いてしまった愛が泣いているように思える。

無意識の贖罪(しょくざい)

人と付き合うと、なんとなく、罪の意識を持てよと思うことがある。 私はそんな人間の一人だ。 でも、それをなんとなく許容しているうちに、自分自身へ罰が下っているような錯覚に囚われる。つまり、人と付き合うことは、巡り巡って、自分を罰することになる…

2020年上半期に読んだ本

6月も今日で終わるので、2020年、上半期で読んだ本を紹介したいと思う。 去年までは『読書記録』なるものをつけていたのだけど、今年に入ってからはつけていなかったので、去年読んだものも含む。 ハードカバーやら、単行本やら、小説・文庫から紹介し…

魔女の独り言

小さな村にアンケゴークという魔女が住んでいました。 これはそんな魔女が紡ぐ、短い短い、独り言。

砂にまみれた砂を呑む

砂にまみれた女の23年間の軌跡。 意外に長い短編小説。 果たして短編小説と呼べるのか。 思いつくままにつらつらと書き上げただけの物語。 R15です。

☆011.新型コロナ収束後の家庭は嵐である

我が家の朝は、戦場である。 ご飯食べた? 歯磨きは? 顔洗った? ハンカチとティッシュ持った? マスクつけて! 体温も測ってね! 高梨真一(たかなししんいち)はキッチンで朝食の洗い物をしながら、妻・結子(ゆうこ)が発する怒涛の言葉を聞いていた。 「カ…

★011.新型コロナ終息後の夜明け空に思う彼是

布マスクをしながら地下鉄に乗り込むと、座るところがなかった。小早川(こばやかわ)紗希(さき)は、ため息をマスクの中に吐き出し、人々の視線に背を向けた。電車の扉の前に立ちながら、少し伸びた前髪を指先で引っ張り、かき分ける。そろそろ髪を染めたいと…

月を見たい彼女は、ウサギのお面を被る。

ちょっとした短編小説です。8,000文字くらいです。 現実に疲れたあなたへ、ちょっぴり非現実で、オレンジジュースを飲み干したくなるような、そんなお話。 通勤、通学、お昼休みに是非。 あなたの世界が、素敵でありますように。 こんなにも、世界は美…

時雨

秋の末から冬の初めにかけて、ぱらぱらと通り雨のように降る雨。

【お題:あなたの人生を変えた小説はなんですか?】

【目的:執筆している作者様または読者様と価値観を共有したい!】 こんにちは。真辺陽太と申します。男性です。しがない会社員をやってます。年齢は秘密です。 ここでは物語の中では語れない、なんやかんやを語りたいと思います。 私が物語を描きたいと思っ…

翡翠色(ひすいいろ)のビー玉

あなたは世の中の理不尽を許せますか? 七、八年前に書いたであろう短編です。改めて読み返してみましたが、これ、そのままアップできるんじゃない? と思って、特に推敲せずアップしてみました。つながりが変なところは、ご容赦。 これを読んで、やっぱり自…

ナナカマドのイタズラ・解説編

ここからはネタバレです。 先に本編を読んでから、お読みください。

ナナカマドのイタズラ

全8,000文字程度の、短編小説です。 つまらない毎日に、ちょっとした刺激を与えるような、そんなお話です。

海猫は東雲色(しののめいろ)に舞う

全12,000文字程度の短編小説です。 会社に不満を持ちつつも、どうしようか悩み、それでも前に進むしかない若者へ捧げる物語です。 お時間があるときに、是非。

☆010.庶民は盛ってる暇なんて無い!

「高梨さんには、この仕事を担当してもらいますから」 出向先の上司である中西部長が書類をテーブルの上に置きながら、高梨真一に説明する。 真一はこの4月から、これまで勤めていた中堅ハウスメーカーを離れた。都市計画に関する仕事を行う財団法人へ出向…

★010.御社の強みは納期を守ることでしょ?

脇の下でピピと電子音が鳴る。 体温計を取り出す。36.6度。平熱だ。 1日でなんとか熱が下がったことに安堵した小早川(こばやかわ)紗希(さき)は、テレビのニュースを見ながら、朝食のパンを頬張った。マーマレードジャムの酸味が口いっぱいに広がる。 ニ…